floorメソッドとは：SJC-P(310-035)対策Java用語集

Java用語集：floorメソッド

floorメソッドについて：簡単に説明すると

floorメソッドは Mathクラス の クラスメソッド の一つです。
引数に与えられた数値の小数点以下を切り下げた値を返します。
戻り値は必ず整数になりますが、戻り値の型はdouble型であることに注意してください。

floorメソッドについて：もっと詳しく

floorメソッドの書式は以下の通りです。

public static double floor(double d)

引数は double 型で、戻り値も double 型になります。
したがって、以下のようなコードはコンパイルエラーとなります。

//このコードはコンパイルエラーになります。
class Test{
  public static void main( String args[] ){
    int i;
    double d = 1.5;
    i = Math.floor( d );
    System.out.println( "i = " + i );
  }
}

>javac Test.java
Test.java:6: 精度が落ちている可能性
検出値　： double
期待値　： int
    i = Math.floor( d );

エラー１個

double 型から自動変換できない int 型に代入しようとしているので、コンパイルエラーとなりました。
コンパイルエラーにならないように、戻り値はdouble型の変数で受ましょう。
int型で受けたい場合は キャスト が必要です。

class Test{
  public static void main( String args[] ){
    int i;
    double d1 = 1.5;
    double d2 = Math.floor( d1 );
    System.out.println( "d2 = " + d2 );

    i = (int)Math.floor( d1 );
    System.out.println( "i = " + i );
  }
}

>javac Test.java

>java Test
d2 = 1.0
i = 1

もう一つ注意したいのは、負の数値を切り下げる場合です。

class Test{
  public static void main( String args[] ){
    int i;
    double d1 = -1.5;
    double d2 = Math.floor( d1 );
    System.out.println( "d2 = " + d2 );
  }
}

>javac Test.java

>java Test
d2 = -2.0

正の数値と同じ感覚で考えると「-1.0」になりそうですが、引数より小さい直近の整数値になるので 「-2.0」となります。

ちなみに英語で floor は床という意味ですね。
小数点以下を切りあげる ceilメソッド の ceil は英語で 天井を意味するceilingからきています。
これをイメージとして捉えておけば、ceil()は数値を上（天井）へ切り上げる、floor()は数値を下（床）へ切り下げる、と 覚えられるかと思います。