staticイニシャライザとは：SJC-P(310-035)対策Java用語集

Java用語集：staticイニシャライザ

staticイニシャライザについて：簡単に説明すると

staticイニシャライザとは、クラスのロード時に一度だけ実行される static で宣言されたコードブロックのことです。

staticイニシャライザについて：もっと詳しく

static イニシャライザの書式は以下の通りです。

static{ /* クラスロード時に一度だけ実行する処理を記述 */ }

コトバで説明すると難しく感じるので、実際のコードをみてみましょう。

class Test{
   public static void main( String args[] ){
      System.out.println( "親父も今年で" + Oyaji.age + "歳になる。");
   }
}

class Oyaji{
   static int age = 59;

   static{
      age ++;
   }
}

>javac Test.java

>java Test
親父も今年で60歳になる。

static{ age++; }の部分がクラスのロード時に一度だけ実行されているのが分かるかと思います。

このstaticイニシャライザはソースコードの上から順番に読み込まれるので、以下のように記述するとコンパイルエラーと なります。

class Test{
   public static void main( String args[] ){
      System.out.println( "親父も今年で" + Oyaji.age + "歳になる。");
   }
}

class Oyaji{
   static{
      age ++;
   }
   static int age = 59;
}

>javac Test.java
Test.java:9: 順方向参照が不正です。
      age ++;
      ^
エラー 1 個

この場合、age がまだ宣言されていないのに、 age にアクセスしようとしたのでコンパイルエラーとなっています。

ちなみに、一つのクラスに複数のstaticイニシャライザを定義することも可能です。
この場合も上から順番に読み込まれていきます。

class Test{
   public static void main( String args[] ){
      System.out.println( "私の取り分は小判" + Otakara.toribun + "枚");
   }
}

class Otakara{
   static int koban = 2;
   static int ninzu = 3;
   static int toribun;

   static{
      koban ++;
   }

   static{
      toribun = koban / ninzu;
   }
}

>javac Test.java

>java Test
私の取り分は小判1枚

ただし、このstaticイニシャライザはコードを非常に読みにくくする可能性が高いので、必要がある場合以外は 使わないほうが良いでしょう。